ジェフリー・ハーシュのブログ翻訳:2022年1月7日より

 Yale Hirsch’s Santa Claus Rally & January Barometer

 Trifecta 2 out of 3 Ain’t Bad

エール・ハーシュのサンタクロース・ラリーと1月バロメーター: 

3連単のうち2つが悪いわけではない


私の父エール・ハーシュは、1972年に有名な季節指標を考案し、1973年の『ストック・トレーダーズ・アルマナック:STA』の11ページと111ページに掲載されていた。父は昨年末、98歳でこの世を去った。父はSTAの輝かしい創始者であっただけでなく、地球上のすべての人に季節のパターン、戦略、指標などの豊かな財産を残してくれた。その多くは、父が発見、発明、考案したものであるが、多くの人たちに完全な信用をもって父の功績を明るみに出してくれた。そして、最も重要なことは、1968年の最初のSTAから、父は繰り返し起こる市場パターン、アノマリーについて異なる考え方を伝え始めた。そのおかげで、当社は分析・統計の道具をたくさん手に入れることができた。

 

偉大なるアイザック・ニュートンの言葉、"If I have seen further, it is by standing upon the shoulders of giants"(先人の偉業に敬意を払う)。20131月、エール・ハーシュの考察した1月の3連単指標を誇りに思っている。そして、現在でも素晴らしい成果をあげている。

 

サンタクロース・ラリー(SCR)、最初の5取引日(FFD)1月バロメーター(JB)という1月の3つの指標を組み合わせた1月の3連単指標は、将来の市場パフォーマンスを予測するうえで信頼できることが証明されている。2019年のように3つすべての指標がプラスの場合、次の11カ月は87.1%の確率で、平均+12.3%の上昇、通年では90.3%の確率で、S&P500が平均+17.5%の上昇している。13連単指標がプラスでワースト一位は1966年のS&P50013.1%である。

 

FFDが残り2時間を切った時点で、S&P50020221月の強気の3連単を維持するには、引けまでに70.13ポイント(1.49%)以上、上昇する必要がある。到達する確率は低いので、1月の3連単指標にはシナリオが3つある。SCRが上昇、FFDJBがともに下落(1950年以来8回発生、残り11ヵ月で上昇2/下落6回、平均-5.8%、通年で上昇1/下落7回、平均ー9.4%)、SCR上昇、FFD上昇、JB下落(1950年以降12回発生、残り11ヵ月で上昇10/下降2回、平均+9.9%、通年では上昇9/下降3回、平均+6.0%)、またはSCR上昇、FFD下落、JB上昇(1950年以降6回発生、残り11ヵ月で上昇5/下降1回、平均+9.7%、通年では上昇5/下降1回、平均+11.8%)ということで、3回中2回の上昇は悪くない。(下表参照)。

 

5日の相場は、先月のFOMC議事録の発表を受けて、FRBがよりタカ派的な認識を示したことがきっかけで下落した。FRBの流動性供給がより積極的になれば、インフレ抑制の一助となり、債券利回りの上昇に伴い株価を圧迫する可能性がある。1月バロメーターの最終結果が出るまで、最終的な判断は控える。現時点では、2022年の年間予測に基づくベースケースのシナリオが有力である。

 

新年の幕開けである1月は、多くの重要なイベントや指標、そして繰り返される市場パターンがある。米国では大統領が就任し、通常、一般教書演説が開催され、新しい議会が召集される。また、金融アナリストは年間見通しを発表する。地球上の人々は、祝日の後、一斉に職場や学校に戻ってくる。1月の第2取引日(2214) には、サンタクロース・ラリーの結果が公式発表され、第5取引日(2217)には最初の5取引日(FFD)の早期警告システムが鳴り響く。1月バロメーターは、S&P500の全月間の上昇または下降で決定される。

 

ストック・トレーダーズ・アルマナック(STA)で定義されているように、サンタクロース・ラリー(SCR)とは、1950年以来、12月の最後の5取引日と1月の最初の2取引日にS&P500が平均+1.3%上昇する傾向のことである。上昇しないと、今後、厳しい状況が続くことを示す予備的な指標となっている。2008年と2000年には確かにそうであった。2000年の-4.0%の下落はハイテクバブルの崩壊を予兆し、2008年の-2.5%の下落は史上2番目にひどい弱気相場を前ぶれだった。

 

1月バロメーター(JB)は、1950年以降、12回の大きなエラーを記録しているが、その的中率は83.3%と高い。フラットな年の8回を含めると、打率は.722となる。長年にわたり、1月バロメーターの有効性に関して多くの議論がなされてきた。本日(17日付)、トレーダー・アルマナック会員にその警告について解説した。


ラリー・ウィリアムズのパートナー、 "なりた・ひろゆき"と

米アノマリーの第一人者、エール・ハーシュのあとを継いだ "ジェフリー・A・ハーシュ"による

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