シーズナルパターンの活用:東証グロース250指数

東証グロース市場とは、2019年4月に開設された東証の新しい市場で、成長性の高い中小型企業向けに位置づけられています。旧東証マザーズ市場が前身であり、2022年4月に東証グロース市場に改称されました。

東証グロース250指数(グロース250)は、東証グロース市場全体の動向を把握するための指標として利用されています。

グロース250の季節性パターンは、2004年から2023年までの過去データを分析すると、以下の傾向が見られます。



今年1月からここまでのグロース250の動きとシーズナルパターンを比較してみます。

12月から1月にかけて、グロース250は上昇する傾向があります。これは、年末年始のボーナス効果や、新年度に向けて企業業績への期待が高まるためと考えられています。


今年のグロース250は1月に大きな上昇は見られなかったのですが、例年よりも一ヵ月遅れて2月に上昇しました。

3月期決算発表を控えた3月には、企業業績への懸念からグロース250が下落する傾向がありますが、今年も季節性パターン通りの展開をみせていました。しかし、グロース250は3月後半からシーズナルパターンに反して下降してきました。

4月は新年度の始まりであり、企業業績への期待が高まることから、グロース250は上昇する傾向がありますが、3月後半からの下げが加速しています。

ここで、グロース250の4月のシーズナルパターンを確認してみましょう。

グロース250は過去データから4月に上昇する傾向になっています。しかし、この傾向は過去のある一定期間のデータをもとに算出した検証結果であって、必ずこの通りにグロース250が動くと言うことではありません。

シーズナルパターンを活用する際、重要になるのは現状のマーケットの流れ(トレンド)です。


最近のグロース250の動きを日足チャートで確認してみます。


例年、4月のグロース250は上昇基調ですが、グロース250は3月後半から下降しています。

グロース250の日足チャートとトレンド系テクニカル指標のMACDから4月1日以降、短期トレンドが上昇から下降に転じています。そのため、強気地合いの4月であってもグロース250の下げを止めることができないかもしれません。


シーズナルパターンを活用するためには、各々が明確なトレンドの定義を持っていることが前提となります。その上で、現状のトレンドを分析する必要があります。

シーズナルパターンとトレンドが示す方向が一致している場合は、その方向へ仕掛けます。トレンドとシーズナルパターンの方向が一致していない場合は、売買シグナルの発動を待つことになります。これは、強いトレンドがシーズナルパターンを飲み込んでしまうことが多いからです。


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